早乙女悠里(天海祐希)は、オリンピックでゴールドメダルを獲得するという夢を、次男の廉(矢野聖人)に託す。「私には、もうあなたしかいない」という悠里の言葉を受け止めた廉は、父・辰也(寺島進)のアパートを出て早乙女家に戻った。廉は、兄の洸(松坂桃李)の代わりに、競泳の自由形に転向するつもりでいた。コーチの蓮見丈治(反町隆史)は驚きを隠せなかったが、廉がずば抜けた身体能力を持っていること、陸上選手時代からずっと水泳トレーニングを続けていたことを考慮し、本気で廉のトレーニングに取り組むことを決意する。
一方、廉が心臓の病を抱えていることを知る新倉リカ(長澤まさみ)は、悠里にそれを打ち明けるべきかどうか悩む。リカは、辰也に相談を持ちかけた。しかし辰也は、廉から口止めされていることもあって、自分の口からは言えないという。優柔不断な辰也の態度に業を煮やしたリカは、自分から悠里に話す、と辰也に告げる。